合理性を欠いたまま現状追認をやめると何もしゃべることがない

  • 1年後を予知できる超能力者が、あるとき突然、未来が分からなくなった。
    • 「何らかの理由で予知能力が失われたのでしょう。 」
    • 「そいつ、1年後に死ぬんじゃない? 」
    • 「世界は1年後に終わるのか。 」
    • 「……。 」
  • ヘッドフォンで音楽を聴いていたら突然何も聞こえなくなった。
    • 「くそヘッドフォンが壊れた。 」
    • 「もしかして鼓膜が破れたか? 」
    • 「この曲って、こんなふうに急に終わったっけ? 」
    • 「……。 」
  • 時計が止まっている。
    • 「電池が切れたかな。 」
    • 「うわあ1秒がなかなかたたない、意識がすごく覚醒してる? 」
    • 「何で時間が止まったんだろう。 」
    • 「……。 」
  • 幽霊が出現。
    • 「迷わず成仏してくれ、なむなむ。 」
    • 「きっと目の錯覚だ。 」
    • 「幽霊が見えるということは、ここは霊界か。いつの間に来たんだろう。 」
    • 「……。 」
  • 昨日のことが思い出せない。
    • 「記憶喪失? 」
    • 「私って今日生まれたんだっけ? 」
    • 「世界って今日始まったんだっけ? 」
    • 「……。 」
  • 寒けがする。
    • 「体が冷えている。暖かいものでも飲むか。 」
    • 「風邪でもひいたかな? 」
    • 「世界って寒い場所だなあ。」
    • 「……。 」
  • 望遠鏡で星を見ていたら急に視野に何も映らなくなった。
    • 「望遠鏡が壊れた。」
    • 「失明した。 」
    • 「星が消滅した。」
    • 「……。 」
  • ウェブページの表示が乱れている。
    • 「おのれバグだらけのブラウザめ。 」
    • 「乱視になった? 」
    • 「へえ、最近は表示を乱れさせるデザインがポップなのか。でも読みにくいなあ…。 」
    • 「……。 」
  • どうやっても人間と区別がつかないアンドロイドは。
    • 「人間だ。 」
    • 「アンドロイドだ。 」
    • 「どうやっても人間と区別がつかないアンドロイドだ。 」
    • 「……。 」
  • 書いてあることが分からない。
    • 「書き方が悪い。 」
    • 「私に理解力がない。」
    • 「何で分からないように書いてあるのだろう。 」
    • 「……。 」

合理性を欠いても現状追認さえしてればしゃべることはあるということなのかどうかそうかそうか。