非対角線上の私的録音補償金管理協会(SARAH)

この略称のちょっとカッコイイ組織は、分配金を管理するために分配金以上のコストが必要としているのですか?
「一生をかけて一生の意味を探す」というようなパラドキシカルなものは大好きだけれど、それは一番外側のレベル、つまりそれがパラドキシカルであるということが見出されていない状態で遂行されるからこそ美しく、わかっていながらやるのは美しくない

で、どうなのかと思って読めもしない会計報告を読んでみるに、そういうことではないらしい。15年度も20億円以上が著作権者に分配されている。
http://www.sarah.or.jp/info/info05.html


ここでの"赤字"ってのはどういうことで、"死文化"してるのはどの文で、果されていない"制度の目的"はなんなんでしょう。具体的には。

一方で気になるのは、"共通目的基金"というものの存在で、これは直接著作権者団体に分配せずに、何か著作権者一般に役に立つように使おうというお金らしい。sarahのQ&Aには、

そして、その補償金の分配は、個々の権利者に還元されるのが基本ですが、分配資料の収集、作成にあたっては、費用的にみても限界があり、統計学上の手当てを尽くしたとしても100%の完全性は達成できません。

したがって、補償金の一部を、権利者の共通の目的のための事業に支出することによって、すべての権利者の利益に配慮していこうという趣旨から、共通目的への支出が考えられているわけです。

と書かれている。「どうせ全部は分配できないんだから別の事にも使っちゃえ」という開き直りのようにも読めるような…ウーム。

この共通目的基金著作権法第百四条の八において、支出しなければならない*1となっている。元々権利関係をマクロに捉えることによって生じる曖昧さをさらに曖昧さを加えることでうやむやにしようというような…そんな感触をうける。

*1:2割までに限って。sarahの平成15年度分もほぼ2割