多数

電子や原子はそれぞれに熱で励起したり外場を感じたりするのに忙しく、脳細胞はエネルギーを散逸させて死んだり生きたりするのに忙しい。でも電子や脳細胞が非常に多数集まると、別の何かが働き出す。それ1つしか存在するときには必要のない、1つでは弱い"あまりものの"力、交換相互作用する能力や他のシナプスと結合する能力が多数まとまることで別な何かを働かせる。というように考えると、人間にもそういう1人で存在するときには使えない弱い"あまりもの"の力が備わっていて、ただ人口が増えさえすれば別の何かが働き出すのかもしれない。

100億人か、1000億人か…。でもひょっとすると、その何かは既に働き出しているのかも知れず、人類の多数化が待たれているのかもしれない。電子さんはフェルミ面のこととか、知ってるんだろうか。