未来学ってブームなんだろか

「未来を変えるモノはイノベーションだけだと信じている。努力も根性も友情も勝利も愛も恋も戦略も戦術も世界を変えられない。いかなる権力もいかなる才能もいかなる美も、それ無しに何も為しえない。
ではイノベーションとは何か。それは偶発性だ。もしくはセレンディピティだ。隠された真実に"何故か"出会ってしまうという事だ。"何故か"それができてしまうことだ。
何故それができるのか。それは、宇宙がそのようになっているから。"何故か"そのようになっているから。イノベーションを引き起こす存在は宇宙の「そのようになっている」性質を受け継いでいる。"何故か"そうなっている宇宙の一部であるから"何故か"そうなってしまう。
イノベーションの発生は宇宙の性質の中に既に織り込まれている。宇宙が、全ての存在がこのように在ることの決定と共にイノベーションの発生は決定されている。」

「つまり、未来を変えるモノは未来を変えない、と」

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技術の未来を予測することは、とてもむつかしい、のだろうと思う。SFの中でなされた未来予測はほとんど当たらない、とかなんとか。もっとも未来予測の役割を担うのはSFではなくて、ある種の自己啓発書のような本とか、あるいは社会に警鐘をどうとかこうとか、という本が主なのかもしれないけれど。

で、まあ、そのむつかしいものを、その予測の正しさを感情や想像力に頼らずに理屈付けして、広く賛同を得る、ということはもっとむつかしいだろう。大体、そんな予測がきちんと成り立つのなら、それを使ってその予測対象自体を操作できるのではありませんこと?

なので、未来予測はメジャーな学問の範疇になかなか入らないのではないだろか。ヒト級、あるいは超ヒト級AIの誕生を考慮に入れた社会学とか、経済学とかがあったとしても、どこか胡散臭く見てしまうだろう。そのAIというのは具体的にどういうものになるのか、ということも可能性が広すぎるし。

「普通の学問には興味ありません。宇宙人、未来人、超能力者の存在を考慮にいれた学問があったら、あたしのところに来なさい。以上。」

て、と学会かコレ?