DARPA Grand Challenge 2005

DARPAとは国防高等研究計画庁(The Defense Advanced Research Projects Agency)の事で、米国防総省の下にある研究組織の1つである。「何日も食べさせずに兵士を歩かせる方法」だとか「自らを組み立てメンテナンスも行なう衛星」だとか「ビル側面を登れるヤモリのようなパワードスーツ」だとか、そういうちょっと変わった研究をやってることで有名だ。
DARPA グランド・チャレンジとはそのDARPAが開催する自動運転による自動車レースの事だ。
自動運転といえば、愛地球博でも公開されているが、あのようなものとは違う。これが目指すのは本当の自動運転だ。


愛地球博でのトヨタの自動運転は専用の道路を先頭車両に後続車両がついていく、という方法で実現されている。この後続車両がついていくというのをプラトゥーニングという。専用の道路は外部と隔離され障害物はなく、磁気マーカーが敷設されており、先頭の車両はそれを検知しながら進んでいく。実際にはタイヤのついた、各車両の連結されていない電車のようなものだ。とはいってもこれの実現には結構な技術力とお金が必要なのであろうけれど。

DARPA Grand Challengeのコースには磁気マーカーはない。それだけではなくて、路面が舗装されていない所もあるし、そもそも道のない砂漠地帯もコースに含まれていたりする。フェンスや有刺鉄線といった障害物も置いてある。そのような中を参加車両は自律走行によって走破しなければならない。

今年でDARPA Grand Challengeは2回目になる。去年行われた前回のレースでは、全ての参加車両が途中でリタイアした。にもかかわらず、今年も137チームが登録完了したらしい。まあ完走したチーム*1には200万ドルの賞金がでるというのもあるのであろうけれど。

予選選考が9月、本戦は2005年10月8日予定というからずいぶん先のことではあるが。今から楽しみになる。

*1:複数でた場合にはタイムによって優勝を決める。無いと思うが