著作権とか。

内田先生が「過去の私」と「現在の私」という区別を導入して著作権を語る。
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妖精現実ベースの理解において、「ストリーム」とか「パッケージ」というものの同一性やどこに切れ目をいれるかということが疑問だったのだけれど、ちょっとつながりそうで興味深い。そもそも「パッケージ」というもの自体、「締め切りが〜」とか「オチが〜」とか人間さんの理屈でしかないのか。

妖精現実で語られているソレ、は1つの理論や説、主義というものにまとめられるようなものではないと思うのだけれど、それでも要約してみれば*1ミムセントリックという1語に結実し、ようするにそれは「作品はあなたの所有物ではなく、あなたが作品の一部なのです」ということなのだと思う。

自分は基本的にはこれをベースに、「遺法でないかぎり、コピー/模倣は全て善」というように考えている。例えれば、著作権というのは王様の見えない服であって、「変だよ?裸だね」という子供の声こそが自然だと。ただ大人たちは「王様にヘソ曲げられると執務が円滑に進まない」とかあるいは端的に「罰が怖い」などと考えて「きれいな服ですね」という。このなあなあの、しかし「王様がヘソ曲げない方がうまくいく」という実利をとる判断から生まれたのが著作権関連の法律であって、それには反しない限りは自然に行こう。と、こういう世界把握だ。展開していくとおおよそ全ての人権も同様になってしまうという問題もあるけれど…。

これには例外があって、「コピー/模倣が全て善」でないのは教育課程での回答など。この例外も教育者側/被教育者側双方に不利益が生じるだろう、ということから来ていて、基本的には「遺法でない限り」の方に属する。例外の例外もありそうな…遺法で教育課程の…まあいいや。

妖精現実で語られているソレにはもう一つ疑問があって、「玉石混交の玉と石はどうやって決めるのか」ということだけれど、ヒュペル紀の逸話からすると、"真理"*2とやらに聞くのが本質的で、実装上は多数決、という感じなのかもしれない。

ということを書いていたら、フランスで日本のアニメがパクられる?*3という記事が。タイムリー?
酒番長 ~酔いドルJournal ~「パクリ」を許すな!!!
でもここはあのフランスファイブ関係の所らしくて、冗談かどうか困惑する。一応本気のようだけれど…、結局どちらのどの法律に引っかかるのか/引っかからないのか。

*1:これだって見えてる範囲だけだ

*2:あるいはシステム・ツリーとか

*3:のかなんなのか